先日、1ヶ月ぶりに実家へ行ったときのこと。
母が「お父さん、背骨のあたりが出てきているのが気になるのよ」と話しました。
確かに父の腰のあたりを見てみると、以前より背骨の突起が目立つ気がします。
父は昔から勉強熱心で、今もパソコンで調べ物をするのが日課。ですが、全身を使った運動をする機会はほとんどありません。
このままだと、姿勢の変化や筋力低下が進んでしまうのではないかと心配になりました。
目次
高齢期に背骨が出てくる理由
高齢になると、背骨や周囲の筋肉に次のような変化が起こります。
- 筋肉量の減少(サルコペニア) 特に背中や腰回りの筋肉が衰えると、背骨を支える力が弱くなり、骨の形が目立ちやすくなります。
- 姿勢の変化(円背や猫背) 長時間の座位や前かがみ姿勢が続くと、背骨が丸まりやすくなります。
- 骨密度の低下(骨粗しょう症) 骨がもろくなると、背骨の形が変わったり、圧迫骨折を起こすこともあります。
- 運動不足 動かない時間が長いほど、筋肉や関節の柔軟性が失われます。
ヨガで姿勢と筋力を守る
背骨を支える筋肉を保つには、毎日少しずつでも全身を動かす習慣が大切です。
特にヨガは、高齢者でも無理なくでき、姿勢改善や血流促進に効果的です。
1. 椅子の猫と牛のポーズ(マルジャリャーサナ / ビティラーサナ)
- 椅子に腰かけ、両手を膝の上に置く
- 息を吐きながら背中を丸め、あごを引く(猫のポーズ)
- 息を吸いながら胸を開き、背中を反らせる(牛のポーズ)
- 5回繰り返す

2. 椅子の前屈(ウッターナーサナのアレンジ)
- 椅子に浅く腰かけ、息を吐きながら上体を前に倒す
- 手は足首や床につけ、首や肩の力を抜く
- 3〜5呼吸キープ

3. 椅子のツイスト(アルダ・マツエンドラーサナのアレンジ)
- 椅子に腰かけ、息を吸いながら背筋を伸ばす
- 息を吐きながら上半身を右にねじる(左手を右膝に)
- 3呼吸したら反対側も同様に

続けるための工夫
- 朝や昼の休憩時間に1ポーズだけでもOK
- 音楽や呼吸法を組み合わせてリラックス効果を高める
- 家族が一緒に行うと習慣化しやすい
介護者ができるサポート
高齢者は、自分の姿勢や筋力低下に気づきにくいことがあります。
家族が定期的に様子を見て、「今日は一緒に体を動かしてみよう」と声をかけることで、運動のきっかけが作れます。
背骨の変化は年齢とともに自然に起こりますが、ヨガで柔軟性と筋力を保てば、進行を遅らせることができます。
毎日の小さな習慣が、これからの健康寿命を大きく左右します。
合わせて読みたい記事
コメント